赤ちゃんが股関節脱臼にならないように注意しましょう

2014-01-11

1970年以前は出生数の約1~2%の赤ちゃんに股関節脱臼がみられていましたが、予防活動が普及したために、発生率は約0.1~0.5%に減少しました。しかし、最近全国的に発生率が増加傾向にあり、歩行開始後に診断される例が多くなってきていると言われています。

今、大丈夫でもこれから脱臼することがあります。

 “こんな場合は要注意!”

1. 女の子

2. 逆子(骨盤位)で生まれた

3. 寒い時期(11月から3月)に生まれた

4. 家族に股関節の悪い人がある

5. 向き癖がある(いつも顔が同じ方ばかり向いている場合は、向いている側の反対の脚がしばしば立て膝姿勢になってしまい、これが股関節の脱臼を誘発することがあります。)

*1~5が複数あてはまる場合はとくに注意が必要です。

“歩き始めるまで、次の点に注意しましょう”

1. 仰向けに寝ている時は、両膝と股関節を曲げて、足がM字型に開脚した状態を保ち自由に脚を動かせる環境を作りましょう。両脚を外から締めつけて脚がのばされるような、きついオムツや洋服は避けましょう。

2. 抱っこは、正面抱き「コアラ抱っこ」をしましょう 両膝と股関節がM字型に曲がって使える「正面抱き用の抱っこひも」の使用は問題ありませんが、横抱きのスリングは開脚の姿勢が取れず、また、伸ばされる危険もあるため、注意が必要です。

3.  向き癖がある場合は、反対側の脚が立て膝姿勢にならないように、向き癖の反対側から話しかけたり、向き癖側の頭から体までバスタオルやマットをいれて少し持ち上げて斜めになるような姿勢にしてあげるといいでしょう。

 

Copyright(c) 2012 はやかわこどもクリニック All Rights Reserved.