あざにもいろいろな種類がありますので、色に分けて説明します。
Q;おなかの濃い茶色のあざは?
赤ちゃんが生まれた時からある茶色のあざは扁平母斑と言って、赤ちゃんでよくみられるあざの一つです。原因はよくわかっていませんが、残念ながら自然に消えることはありません。大きくなったり、悪性化することはないので治療の必要はないため経過観察して問題はありません。ただし、1.5cm以上の大きさの扁平母斑が体に6個以上みられる場合は神経線維腫症と言う全身の病気の可能性がありますので、病院を受診してください。また、できている場所によっては美容上の問題で、希望される場合はレーザー治療なども行われることがありますが、数か月で元に戻る可能性もありますのであまりお勧めはできません。
Q;青いあざについて?
1)背中、特におしりのあたりにある淡い青あざは蒙古斑と言われているものです。手や足にもみられ蒙古斑のような青あざは異所性蒙古斑といいます。蒙古斑は2歳をピークに次第に消退し、通常は4,5歳頃までにほんとんど自然消失します。異所性蒙古斑も通常の蒙古斑より消退時期が遅れますがほとんど消失するといわれ治療を急ぐ必要はありません。しかしながら中には存在する部位や範囲、色調が目立つ場合は、児や家族の精神的苦痛を配慮し、早期のレーザー治療の適応になることもありますのでご相談ください。
2)おでこの青っぽいあざは?
顔面、頭部の青あざには、うすい青色の場合は自然に消失する異所性蒙古斑の場合もありますが、太田母斑や青色母斑と呼ばれる消失しないものもあります。太田母斑は褐青色でレーザー治療の適応になります。また青色母斑は、結節や局面を形成するもので、レーザー治療や切除が必要となります。共に早期の治療がよいとされていますのでご相談ください。
Q;赤あざについて?
1) まぶたの赤いあざはサーモンパッチと呼ばれ、毛細血管が拡張したもので、うなじやおでこにみられることもあり、赤ちゃんの30-50%にみられ多くが1-2年以内にほとんどが消えます。
2) ほっぺにある濃い赤あざは単純性血管腫というもので、自然に消えることはありません。治療方法は早期からのレーザー治療に効果があります。
3) 生まれた時にはなくて徐々にイチゴ状に盛り上がってきた赤あざは、イチゴ状血管腫といって中に血管が多く、血液を含んでいるので赤く見えます。新生児期以降は数か月は大きくなりますが1歳頃から小さくなり始め消失しますので経過観察でよいと思います。ただ大きい場合や部位によっては治療が必要となるので専門医に紹介することがあります。
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