ノロウイルスによる胃腸炎

2012-05-27

原因

口からノロウイルスが入り、小腸粘膜で増殖することにより発症します。
ノロウイルスに感染した人の嘔吐物にウイルスが含まれています。吐物の処理が不十分だと(例えば 雑巾をよく洗わずに室内に干すと)、ウイルスが乾燥して舞い上がり、口から入って感染する恐れがあります。 感染した人の便にもウイルスが含まれています。手洗いが不十分なまま料理をすると、その食品が原因となり、食中毒として感染が広がります。 人から排出されたウイルスが、河川を経て海にたどり着くと、カキなどの二枚貝に取り込まれて蓄積されます。その貝を不十分な加熱で食べることによっても感染します。
(いわゆる「カキにあたった」のは、このことです。)

症状

突然の嘔吐で始まり、半日から一日続きます(激しい嘔吐ははじめの3~4時間)。
ついで下痢が1~3日続くこともありますが、下痢のない人の方が多いようです。
発熱することもありますが、ほとんどは1日で軽快します。潜伏期間(ウイルスが体に入って発症するまで)は、12~48時間です。

治療

はじめの3~4時間の激しい嘔吐に対しては、よい治療はありません。吐き気がおさまるまでは何も口にしないことが重要です。吐き気がおさまったら、少しずつ水分をあたえてください。一気にたくさん飲むと吐いてしまうので注意してください。

家での注意

おう吐物や便で汚れた衣類などを片づけるときは、なるべくビニール手袋、マスクなどを用いましょう。汚れた衣類・雑巾類は、流水でよく洗った後にハイターなどの塩素系漂白剤でつけ置き洗いをしましょう。床は、塩素系漂白剤を含ませた布で被い、しばらくそのまま放置して消毒しましょう。 汚物の片づけが終わったら、よく手を洗い、うがいをしましょう。

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